組み込み開発を、実機で体系的に学びませんか?

クミタテでは、ESP32・電子回路・IoT開発を学べる オンライン教材を公開しています。無料会員向け教材も利用できます。

無料会員登録して教材を見る Googleアカウントなら簡単に登録できます

【電気回路クイズ】9Ωの抵抗は無視できる?12Ωに流れる電流を求めよう

突然ですが、電気回路の問題です!

下の回路において、12Ωの抵抗に流れる電流は何アンペアになるでしょうか?

電源電圧は90V。回路には次の抵抗が接続されています。

  • 9Ωの抵抗が2つ
  • 4Ωの抵抗が1つ
  • 12Ωの抵抗が1つ

抵抗がいくつもあるため、一見すると複雑な直並列回路に見えます。

しかし、この問題で本当に注目すべきなのは、抵抗の数ではありません。

導線でつながっている場所の電位が同じになるという点です。

まずは回路の接続を確認しよう

回路の上側には、左から順番に9Ω-9Ωー4Ωの抵抗があります。

また、下側には12Ωの抵抗が配置されています。

ここで、左側から中央まで伸びている導線に注目してください。

この導線は、2つの9Ω抵抗の両端を直接つないでいます。

つまり、9Ωの抵抗が接続されている経路とは別に、抵抗がほぼ0Ωの導線による経路が存在することになります。

9Ωの抵抗には電流が流れる?

理想的な導線の抵抗を0Ωとすると、導線で直接接続された場所の電位は同じです。

そのため、2つの9Ω抵抗をまとめた部分の両端には電位差がありません。

抵抗に流れる電流は、オームの法則から次のように求められます。

I=VRI=\frac{V}{R}

2つの9Ω抵抗には電位差がないため、

I=09+9=0AI=\frac{0}{9+9}=0\text{A}

となります。

したがって、2つの9Ω抵抗には電流が流れません

このように、抵抗の両端が導線で直接つながれている状態を「短絡」または「ショート」と呼びます。

見た目では回路の中に存在している9Ω抵抗ですが、今回の計算では無視できます。

残った4Ωと12Ωの接続を考えよう

9Ωの抵抗を取り除いて回路を書き直すと、構成はかなり単純になります。

残るのは、

  • 4Ωの抵抗
  • 12Ωの抵抗

の2つです。

この2つの抵抗は、どちらも左端が同じ接続点につながり、右端も同じ接続点につながっています。

つまり、4Ωと12Ωは並列接続です。

さらに、この並列回路全体には、電源の90Vがそのまま加わっています。

並列回路では、それぞれの抵抗に加わる電圧は同じです。

したがって、12Ωの抵抗に加わる電圧も90Vです。

12Ωに流れる電流を求めよう

求めたいのは、12Ωの抵抗に流れる電流です。

オームの法則を使います。

I=VRI=\frac{V}{R}

電圧は90V、抵抗は12Ωなので、

i=9012i=\frac{90}{12}

したがって、答えは次のようになります。

i=7.5Ai=7.5\mathrm{A}

図に示された矢印の向きを正方向とすれば、電流は矢印と同じ向きに7.5A流れます。

合成抵抗からも確認してみよう

回路全体の電流も求めて、計算結果を確認してみましょう。

4Ωと12Ωの合成抵抗をRとすると、

1R=14+112\frac{1}{R}=\frac{1}{4}+\frac{1}{12}

通分すると、

1R=312+112=412=13\frac{1}{R} =\frac{3}{12}+\frac{1}{12} =\frac{4}{12} =\frac{1}{3}

したがって、

R=3ΩR=3\Omega

回路全体に流れる電流は、

I=903=30AI=\frac{90}{3}=30\mathrm{A}

です。

次に、それぞれの抵抗に流れる電流を求めます。

4Ωの抵抗には、

I4Ω=904=22.5AI_{4\Omega}=\frac{90}{4}=22.5\mathrm{A}

12Ωの抵抗には、

I12Ω=9012=7.5AI_{12\Omega}=\frac{90}{12}=7.5\mathrm{A}

が流れます。

2つの電流を合計すると、30Aとなり、回路全体の電流と一致します。

これで、12Ωに流れる電流が7.5Aであることを確認できました。

間違えやすい考え方

この問題では、次のような考え方をすると間違えやすくなります。

抵抗を左から順番に足してしまう

回路図を見たまま、

(9+9+4+12)(9+9+4+12)

のように、すべての抵抗を足すことはできません。

抵抗が直列か並列かは、図の上下や左右ではなく、どの接続点につながっているかによって決まります。

9Ωの抵抗にも少しは電流が流れると考える

電流は必ずしも、すべての抵抗を通るわけではありません。

今回の9Ω抵抗のように、両端が導線で直接つながれている場合、抵抗の両端には電位差が生じません。

電位差が0Vなら、抵抗に流れる電流も0Aです。

4Ωと12Ωを直列だと考える

4Ωと12Ωは横方向に並んでいるようにも見えますが、それぞれの両端が同じ2つの接続点につながっています。

したがって、この2つは直列ではなく並列です。

ポイントは「同じ電位の場所」を見つけること

複雑に見える回路を解くときは、抵抗の並び方だけを見るのではなく、導線をたどって接続点を整理することが大切です。

理想的な導線で直接つながっている場所は、途中で曲がっていても、遠回りしていても、すべて同じ電位です。

今回の回路では、

  1. 導線によって2つの9Ω抵抗が短絡されている
  2. 9Ω抵抗の両端の電位差は0V
  3. したがって、9Ω抵抗には電流が流れない
  4. 残った4Ωと12Ωは並列接続
  5. 12Ωには電源電圧の90Vが加わる
  6. \(90÷12=7.5\) より、電流は7.5A

という順番で考えることができます。

まとめ

今回の回路で、12Ωの抵抗に流れる電流は、7.5Aです。

回路図が複雑に見えるときほど、まずは次の点を確認してみてください。

  • 導線で直接つながっている場所はどこか
  • 抵抗の両端に電位差があるか
  • それぞれの抵抗が、どの接続点の間にあるか
  • 本当に直列なのか、それとも並列なのか
  • 導線によって短絡されている抵抗はないか

回路問題では、抵抗の位置や図の形に惑わされず、接続点と電位差に注目することが正解への近道です。

KUMITATE

ESP32を、読むだけでなく
実際に動かして学びませんか?

クミタテは、組み込み開発を実機とオンライン教材で学べる 学習プラットフォームです。ESP32、電子回路、基板設計などの 教材を自分のペースで学習できます。

  • 無料で閲覧できる学習コンテンツあり
  • 実際に手を動かせるサンプルを掲載
  • Googleアカウントで登録可能
クミタテに無料登録する
スポンサーリンク