Lチカに使う抵抗値はどう決める?LEDと抵抗の基礎をわかりやすく解説
この記事では、Lチカ(LED 点滅)回路で使う抵抗値の計算方法について解説します。
- なぜ 220Ω を使うのか
- 抵抗なしで LED を直接つなぐとどうなるのか
- LED の特性と順方向電圧とは何か
これらが理解できる内容になっています。
1. Lチカ回路の基本構成
まずは回路図のイメージです。
- マイコンの出力ピン
- 電流制限用の抵抗
- LED
- GND(グラウンド)
という順につながる、非常にシンプルな構成です。
市販のサンプル回路では 220Ω の抵抗が使われることが多いですが、 「なぜ 220Ω なのか?」を理解することが今回のテーマです。
2. LED(ダイオード)の基本特性
LED はダイオードの一種で、次のような特徴があります。
- 電流は一方向にしか流れない
- 電流を流すには最低限の電圧が必要(=順方向電圧 VF)
例えば、LED にかかる電圧と電流の関係を示すグラフを見ると、
- 1.9 V → 約 10 mA
- 2.5 V → 約 100 mA
といった具合に、電圧が少し上がるだけで電流が大きく増えることがわかります。
この「電流が急激に増える」性質があるため、電流制限が必須になります。
3. LED の絶対定格とは?
電子部品には「これ以上は危険」という限界値があり、これを絶対定格と呼びます。
LED のデータシートには、例えば次のように書かれています。
- DC フォワードカレント:30 mA
つまり、30 mA を超えて連続で流すと、
- 壊れる
- 寿命が縮む
- 動作が不安定になる
といったリスクがあります。
4. マイコンの出力電圧と LED の関係
ESP32、Raspberry Pi Pico、micro:bit など多くのマイコンは 3.3 V 出力です。
LED の順方向電圧(VF)が 1.8〜2.0 V 程度だとすると、 3.3 V をそのまま LED にかけると 30 mA を簡単に超えてしまいます。
そのため、抵抗で電流を制限する必要があるわけです。
5. 抵抗値はオームの法則で求める
抵抗値は オームの法則で計算します。
ただし、ここで注意点があります。
抵抗にかかる電圧は「3.3 V そのまま」ではない
LED には順方向電圧(VF)がかかるため、
となります。
例えば VF = 1.8 V の LED を使う場合、
この 1.5 V が抵抗にかかる電圧です。
6. 5 mA 流したい場合の抵抗値
LED は 5 mA 程度でも十分に光ります。
つまり、5 mA 流したいなら 300Ω が適切という計算になります。
7. 220Ω を使うとどうなる?
実際の回路では 220Ω が使われることが多いです。
同じ式で電流を求めると、
つまり、
- 300Ω → 約 5 mA
- 220Ω → 約 6.8 mA
となり、220Ω の方が少し明るく光ります。
もちろん絶対定格(30 mA)より十分小さいので安全です。
8. 抵抗なしで LED を直接つなぐとどうなる?
抵抗なしで 3.3 V を LED に直接つなぐと、
- 電流が急激に増える
- 30 mA を超える
- LED が破損する可能性が高い
- マイコンのピンも壊れる可能性がある
という危険な状態になります。
必ず抵抗を入れることが重要です。
まとめ
- LED は一方向に電流が流れ、順方向電圧以上が必要
- 電流が急激に増えるため、必ず抵抗で制限する
- 抵抗値は「3.3 V − 順方向電圧」で計算する
- 5 mA 流したいなら 300Ω、明るめにしたいなら 220Ω
- 抵抗なしは LED もマイコンも壊れる危険がある
Lチカはシンプルですが、電子回路の基礎が詰まった良い題材です。
理解しておくと、今後の電子工作や組込み開発がぐっと楽になります。
