今回は micro:bit のLEDチカチカ(点灯) が、実際どのように電気を流して光っているのかを、イメージを使って分かりやすく解説します。
LEDとは?プラスとマイナスの向きが大事
LEDには2本の足があります。
- 長い足:プラス(+)
- 短い足:マイナス(−)
LEDは プラス → マイナス の向きにしか電気が流れません。
逆向き(マイナス → プラス)に電気を流そうとしても、途中で突っかかって止まります。
そして、正しい向きに電気が流れたときに光るのがLEDの特徴です。
LEDには「流せる電気の量」に限界がある

LEDはとても繊細な部品で、流せる電流には上限があります。
- 10mA程度 → 問題なく光る
- 50mAなど大量 → 一気に壊れる
動画内で登場する「電気くん」は、常に全力疾走で走るイメージ。
LEDはその電気くんを受け止めるので、来すぎるとキャパオーバーで壊れてしまうわけです。
電気の基本:電圧・電流・抵抗のイメージ

ここで電気の基礎を整理します。
■ 電圧(V)
電気くんが落ちる「高さの差」。 高いところ → 低いところへ落ちる力のこと。
■ グラウンド(GND)
一番低い場所(0V)。 電気くんが最終的に落ちていく場所。
■ 電流(A)
電気くんが落ちるスピード。 速いほど電流が大きい、ゆっくりなら電流が小さい。
■ 抵抗(Ω)

電気くんの通り道を「細くする力」。 道が細いほど電気くんはゆっくり進む。
micro:bitでLEDを光らせるとどうなる?

micro:bitは 3V を出力できます。
- 3V → LEDのプラス足へ
- LEDのマイナス足 → GNDへ
この配線だけを見ると「光りそう」ですが、実は危険です。
なぜなら、micro:bitとLEDの間が太い道のままだから。
電気くんは全力疾走でLEDに突っ込んでいき、LEDは受け止めきれず壊れてしまいます。
LEDを守るために「抵抗」を入れる

LEDを壊さないためには、電気くんのスピードを落とす必要があります。
そのために使うのが 抵抗 です。
抵抗を入れると…
- 道が細くなる
- 電気くんのスピードが落ちる
- LEDが安全に受け止められる
という流れになります。
実際の配線例:
- micro:bit の 9番ピン → LEDのプラス
- LEDのマイナス → 抵抗 → GND
抵抗値はどう決める?オームの法則で計算!
抵抗の大きさは オームの法則 を使って求めます。
今回の条件:
- 電圧:3V(micro:bit)
- 流したい電流:10mA(LED)
- 抵抗:求めたい値
計算すると…
つまり、300Ωの抵抗を入れれば安全に光らせられるということです。
抵抗が大きい・小さいとどうなる?
- 抵抗が大きい → 道が細くなる → 電気くんがゆっくり進む → LEDは暗くなる
- 抵抗が小さい → 道が太くなる → 電気くんが速く進む → LEDは明るくなる(流しすぎると壊れる)
まとめ
- LEDはプラス → マイナスに電気が流れると光る
- 流せる電流には限界があり、超えると壊れる
- 抵抗を入れて電気くんのスピード(電流)を調整する
- 抵抗値はオームの法則で計算できる
- 電圧=高さ、電流=スピード、抵抗=道の太さというイメージが大事
micro:bitでLEDを光らせるときの「電気の流れ」がイメージできると、電子工作が一気に楽しくなります。
以上で今回の解説は終わります。ありがとうございました。
