初めてのブレッドボード解説

この記事では、「初めてのブレッドボード」について分かりやすく説明していきます。

ブレッドボードとは?

ブレッドボードとは、右の図にあるような たくさんの穴が空いたボード のことです。
この穴に電子部品の足を差し込むことで、部品同士をつなげて電気回路を作ることができます。

ブレッドボードのメリット

通常、電子部品をつなげるには「ハンダ付け」が必要ですが、ブレッドボードでは 差し込むだけでOK
そのため、簡単に電気回路を組むことができ、初心者にとても便利です。

手元の micro:bit の基板を見ると、部品がハンダ付けされているのが分かりますが、ブレッドボードではその作業が不要になります。

ブレッドボード内部の仕組み

見た目は無数の穴が並んでいますが、内部では以下のように電気的につながっています。

  • 電源ライン(+・−):縦方向に一直線でつながっている
  • 中央の穴(A〜J):5つずつ横方向につながっている

この仕組みを理解すると、どこに部品を挿せばつながるのかが分かるようになります。

クイズ:どれが同じ接続?

左上の図にあるように、ブレッドボードに抵抗が刺さっています。
この接続と同じになるのは、下の A〜D のどれでしょう?

考えてみてから、答えを見てください。

答え

A と B が同じ接続、C と D は異なる接続 です。

ポイントは、抵抗の足が 同じライン上に刺さっているかどうか
元の図では「一番上」と「一番下」の穴に刺さっているので、A と B は同じ接続になります。
C と D は片方の足がずれているため、元の接続とは異なります。

遠くの部品をつなぐには?ジャンパー線の使い方

実際の回路では、部品同士が離れていて直接つなげられないことがあります。
そのときに使うのが ジャンパー線 です。

  • 針のように差し込む側を「オス」
  • 受ける側を「メス」

と呼びます。

ジャンパー線を使うことで、空中を飛ばすようにして部品同士をつなげ、電気の流れ道を作ることができます。

例:抵抗同士をつなぐ

  • 左上の抵抗と下の抵抗をつなぐ → ジャンパー線で一直線に接続
  • 左上の抵抗と右下の抵抗をつなぐ → ジャンパー線を介して、さらに同じライン上の部品にも電気が流れる

電源ラインを作ろう(LED チカチカ回路の例)

以前学習した LED をチカチカさせる回路では、

3V → 抵抗 → LED → GND

という流れで電流が流れます。

1つの LED なら問題ありませんが、複数の LED 回路を同時に作ると 電源(3V)と GND の穴が足りなくなる ことがあります。

そこで便利なのが 電源ライン です。

電源ラインの作り方

  1. 3V を「+」の電源ラインのどこかに差す
  2. GND を「−」の電源ラインのどこかに差す
  3. これで「+=3V」「−=GND」のラインが完成

あとは、この電源ラインからジャンパー線で回路に電源を供給できます。

直接差し込む方法について(注意点あり)

ジャンパー線を使わず、電源ラインに直接部品を差し込むこともできます。
見た目はシンプルで、1つだけの回路なら問題ありません。

しかし…

  • 配線ミス
  • 部品の間違い
  • 思わぬ大電流が流れる

といった場合、部品が 非常に熱くなる ことがあります。

安全のためにも、基本的には ジャンパー線を使う方法がおすすめ です。

まとめ

  • ブレッドボードは内部で 横5つ・縦の電源ライン がつながっている
  • 遠くの部品は ジャンパー線 でつなぐ
  • 複数の回路を作るときは 電源ラインを作ると便利
  • 直接差し込む方法もあるが、安全面ではジャンパー線が安心

ブレッドボードを使いこなせると、電子工作がぐっと楽しくなります。
ぜひ覚えて、いろいろな回路を作ってみてください。